そろそろ衣更え コートのお手入れを・・・

暑さ寒さも彼岸まで・・・ もうすぐ4月、衣替えの時期が来ました。
いつまでも、厚ぼったいオーダコートは来ていられない。
コートをを脱いで、スーツスタイルが目立つ季節です。

コートを片づける時に、一言・・・!

ドライクリーニングに出しますか?

ワンサイドラグランコート.jpg

答えは「NO」 

答えはノーです。
クリーニングに出さなくてもよいのです。

このコートは今シーズン何回袖を通しただろうか?
シミ、汚れが付いているだろうか?

数える程しか着ていないなら!
シミ、汚れがほとんど付いていないなら!

答えはノーです。

何故なら。

私の永年テーラーとして生地を扱ってきた経験から申し上げると、
コートに使用している生地は(カシミヤやウール)紡毛と言って、撚りが甘く、毛羽立っている生地です。

 

スケール2.jpgカシミヤやウールの繊維は「スケール」(写真)と呼ばれるうろこ状の表皮で覆われ、湿気を吸収するが水滴は弾くと言う特性を持っています。

従って、汚れは繊維の中に入ってきません。また、吸湿性が良いので静電気は起こして、チリやほこりも吸収することは少ないです。

髪の毛の「キューティクル」みたいなものです

それをやたらに石油溶剤などのドライクリーニングをすると、生地の表面のふわっと感がなくなり、最悪の場合猫の死んだような(例えが悪い!)ベタ~っとしてムラムラの感触になることがあります。

上質のカシミヤやウールコートは極力、ドライクリーニングは控えていただきたいと思います。
 

では、どうするのか?

コートは、本来上着(ジャケット)の上から羽織りますので、直接肌に触れることはないと思います。

気になる方は、襟や袖口などを揮発油を薄めてさっと汗汚れを取り、そしてよく絞ったタオルで全体を軽く埃汚れをふき取ります。
そして、ハンガーに吊るしてよく乾かし、上から下へ軽くブラッシングをします。

それからカバーをかけてクローゼットに収納するか、畳んで洋服箱かケースに仕舞い込んでください。カバーは通気をよくする意味から、底が開いていること。

弊社のお客様には以上のようにお勧めしています。
私のコートも10年以上ドライクリーニングはしていません。

防虫対策を忘れずに…

秋になり冬物を出したら、穴だらけ!

片づける前に防虫対策はしっかりとしてください。

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ヒメマルカツオブシ虫

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イガ虫


衣類に付く虫の種類として「イガ」「コイガ」「ミメマルカツオブシムシ」などが代表的です。

その多くはタンパク質の多く含むカシミヤ、モヘアやオールウールの上質の製品ほどよく好みます。

クローゼットの中が、満員電車状態や食べ物の汚れ、シミも好んで食べに来ます。片づける前に良く点検をしてください。

防虫剤は虫を殺しません! 

虫が嫌いな臭いがするだけです。

衣類を虫食いから防ぐには市販の防虫剤が一般的ですが、匂いのある物も効果があります。
匂いのきつい石鹸、線香、アロマオイルそれと杉やヒノキなど細工物も虫を寄せ付けません。

肝心なことは虫を寄せ付けないことです。
それには、卵を産み付けないように親虫を退治することです。
衣類を食べるのはそれらの虫の幼虫です。

今の時季から、親虫の蛾が飛び始めます。
それを、見つけ次第殺処分しましょう。
そして、常に風通しの良い、クローゼットを維持してください。

 

 


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