男性のフォーマルウエアー常識マナー。 オシャレとタブー

フォーマルウエアには昼用と夜用があります。

何事かを行う時には、習慣、しきたりが存在します。ファッション、特にフォーマルシーンでは、それが顕著に求められます。恥をかかないように、常識をわきまえて、その場に臨んでいただきたいと願っております。

礼服を着るシーン

公的なところやパーティーで、ドレスコードを指定されたときは必ず従ってください。

即位列席.jpg

「燕尾服」 (最高級の礼装・夜の第一礼装)

宮中に於いて、昼間に行われる即位礼正殿の儀や朝見の儀などの行事に着用されます。

大勲位大綬章や勲1等大綬章の叙勲、公式の晩餐会、ノーベル賞の受賞式、格調高い結婚式、披露宴、パーティー、クラシックコンサートなどの演奏会の指揮者及び奏者、ダンス競技会。

※招待状のドレスコード『ホワイトタイ』の指定がある場合、必ず着用します。

 

「モーニングコート」 (昼間の第一正礼装)

文化勲章や勲2等以下の勲章の叙勲、内閣総理大臣、国務大臣や最高裁判所長官の親任式、認証式で宮中参内するときに着用する。皇居での園遊会。

結婚式、昼間の披露宴、記念式典の他、公式の会合。

入学式、卒業式では、大学の総長・学長や小中高の校長先生の必須アイテムです。

葬儀葬式で喪主が着用。通夜には着用しない。

 

「ディレクタースーツ」 (昼間の準礼装)

結婚式、披露宴、祝賀会などモーニングに準ずるので、新郎、父親また列席者などが着用する。但し、主催者がモーニングコートを着用している場合に限る。

車いすユーザーの礼装として、多くの障がい者が着用しておられます。

葬儀葬式で喪主が着用できる。

 

「タキシード」(ディナージャケット・夜の正礼装)

晩餐会、披露宴、記念行事、祝賀会などのパーティー。

海外の格式高いホテルのディ

海外の格調高いカジノ。

外国航路(クルージング)でのディナーやパーティー。
※招待状のドレスコードに『ブラックタイ』と指定の場合は必ず着用します。

(注)昼間の結婚式では着用できません。

 

「ブラックスーツ」 オールマイティーの礼服)黒または、限りなく黒に近い紺orグレー

昼間はディレクタースーツに、夜間(夕方から)はタキシードに準じます。

昼夜間を問わず、冠婚葬祭すべてに着用。

葬儀、葬式には必ず着用してください。

※通夜は喪主も着用する

昼間の葬儀葬式には、喪主はモーニングを着用しますが、通夜は夜に行われますので、昼間礼服のモーニングを着用してはいけません

 

男30歳または結婚していれば、社会的に一人前の大人として接しられます。

大人としての必須アイテムです。

夏用と冬用の2着はワードロープにご用意ください。

招待状に「平服」と指定しているときは、基本的にはこのスーツを着用。


欧米では黒はオシャレな日常服ですので、礼装とは認められていません。
 

着用のオシャレと常識

ドレスコードの内でもちょっとのオシャレを楽しみ、常識を弁えましょう。

「燕尾服」

ジャケット: 原則(公式)黒色ですが、パーティーや演奏家などにはミッドナイト           ブルーを着用しているのを見かけます。

        ★前ボタンはかけずの着用しますが、鼓ボタン(プラスボタン)を               かける と 従僕、ウエイターの間違えられますよ。

ネクタイ : 白。 ★黒色はウエイターと間違えられます

シャツ: ウイングカラーの後ろのループにタイを通すのをわすれないように・・・

ウエストコート(ベスト):白ピケですが、共地のベストのドレスコードがあることが                 あります

時計: 懐中時計がお勧め

靴 : 必ずエナメル。オックスフォードかパンプス

☆ベルト:つけない。サスペンダーを使用(白色)

 

「モーニングコート」

ジャケット: シングルブレストボタン1つ掛け、フックベンツ

ウエストコート(ベスト):共地の白襟飾りがついているのが一般的ですが、シルバ                グレーのシングルやダブルのベストでより厳粛に装っては                いかがですか。

              ★弔事、葬儀葬式には、白襟飾りは必ず外してください。

コールズボン: 慶事には縞幅の広いのを、弔事には狭いのを使い分けを・・・

シャツ: 襟はウイングカラーまたはレギュラーカラー

    ★間違ってもボタンダウンのような、襟に変化があるるものは避けてください。

    ★弔事はレギュラーカラー。カフスボタンはプレーンに

ネクタイ: 白又はグレーの無地。以外に黒白の縞がオシャレ感を引き立てます。         アスコットタイもオシャレですよ。

       ★弔事は黒無地

: 黒のキッドorカーフの紐結びタイプ。

    又はドレッシーなプレーントウのスリッポン。
    ★オックスフォード(短靴)薄底でコバの出ていないもの

    ★喪主が通夜に着用してはいけない理由として、モーニングコートは(昼間)       の正装であるからして、通夜(夜間)には当然着用できないのであります。

ベルト:つけない。サスペンダーを使用(黒色)

 

「ディレクタースーツ」

モーニングコートと同じオシャレと常識

色は黒or限りなく黒に近い紺又はグレー

ジャケット: モーニングの背広型シングルorダブルブレスト
          衿はピークドラベル

ベスト: 上着がシングルの場合は共地orオフホァイト、ベージュ、シルバーグレー。

      シングルorダブル

スラックス: 縞(コールズボン)

      ☆ブラックスーツの上着にホァイトベストとコールズボンを用意するだけで        ディレクタースーツとして利用できます。

ベルト:つけない。サスペンダーを使用(黒色)

★昼間の礼服は夏場で18;00、冬場で17;00まで着用が許されています。

 

「タキシード」

ジャケット:正式は黒または濃紺の背広型
       襟はピークドラベル(英国風)、ショールカラー(アメリカ風・へちま襟)         にフェーシング(拝絹)を被せる。

ベスト : 共地でシングルorダブル。ドレスベストVゾーンの大きく開いて釦の間隔        が狭いものまたは拝絹と同じ生地でカマーバンド(腹帯)を用いる

       ☆上衣がダブルの場合はベストは無しでもよい。

シャツ : 白のドレスシャツ、イカ胸orヒダ胸、衿はウイングカラー(立襟)or           折襟、ダブルカフス

ネクタイ : 黒蝶ネクタイ(ドレスコードはブラックタイ着用)
       ★白蝶タイはパーティー会場でのウエイターと間違われます。

スラックス: 上衣と共地(黒色)、両脇にブレード(絹のヘリ)を1本付ける

ベルト:つけない。サスペンダーを使用(黒色)

: 必ずエナメル。オックスフォードかパンプス

 

ファンシー・ディナージャケット

 上衣、カマーバンドの色を変えます。スラックスは必ず黒色
 

メスジャケット

燕尾服のテール部分を取ってしまったような短い上衣です。
スラックスははもちろん黒色。
いずれも、礼装の格は落ちます。

 

★披露宴で、新郎が合成繊維の白や色物のフロックコート風の上下服(ブライダルタキシード)を着ているのを見かけますが、単なるショー(仮装衣装)としてであって、 正式にはタブーです。返って新郎が貧相に見せますよ。新郎もお色直しをしたければ、本格派のタキシードを着るべきだと提案します。

 

「ブラックスーツ(ダークスーツ)」

ジャケット: シングルブレスト・ベスト付orダブルブレスト
       ☆シングルの場合のフロントボタンは、1ツ掛けで拝み釦をお勧めします
       ☆ダブルの場合はVゾーンを小さく、6ボタン2ツ掛けがいずれも格調高く          見えます。

ベスト:共地 ☆慶事には白の襟飾り又はオフホワイトのベストが礼装を引き立て            ます。
シャツ:襟はレギュラーカラー                                           カフスはダブルカフスorコンバーチフス慶事にはジュエリー                 弔事にはシングルカフス
     ★間違ってもボタンダウンなどの代わり襟は、フォーマルには着用しては          いけません(人間性が疑われますよ!)

スラックス: 共地、裾はシングルモーニングカット

ベルト:サスペンダー(黒色)を使用します。                             ベルトの場合は、バックルなど華美に派手にならないようにしてください。                 ★爬虫類はタブーです

靴下:黒色。★白や色物は常識以前のタブーです。
 

☆靴 (忘れがちな必須アイテム):色が黒ければどのような靴でも良いかと言うと、      そうではありません。

☆昼間の靴は基本的には紐結びのストレートチップのキッド、カーフ。ドレッシーなプレトーンのスリッポンもOKです。
☆夜には、エナメルのプレトーンパンプスと決められています。

★極端にコバの出ている物やモカシン、靴の甲に飾りのある物はタブーです。モアシンやスニーカーなどは以ての外です。

※常識として、結婚式、披露宴では、主催者(新郎一家)より華美な装いは控えてください。

Vゾーンのオシャレ

200ウイング.pngブラックスーツ(ダークスーツ)を着るシーンは周りも同じ黒。
白のシャツに白のネクタイ・・・時には悍ましい雰囲気にもなります。

シャツの白は当然のことですが、せめてネクタイでオシャレをしてみませんか!
お祝いではピンク、ベージュも良し、私はオシャレっぽい縞を付けています。

筆者は、弔事では黒の刺繍、黒の折柄を使っています。

礼服を着るシーンは、周りも同じような黒の礼服です。

そのなかで、自分を引き立たせるのは、生地の質の良しあし、黒の色艶、仕立が良いか、身体にフィットしたオーダメイドなのか、だれの目にもはっきり区別が付くところです。

出来るあなたを印象づけます。

礼服を購入されるときは、日常服を求められる予算の2~3割上の予算をされることをお勧めします。
1年に何回着るかわからないのに良いものは必要ないと思われる方は、ご勝手にされればよい・・・!

弊社では礼服地の仕入には特に気を配り、問屋商社と特別に契約をしておりますので、1ランク、2ランク上の生地をリーズナブルなプライスでご提供しております。

 

 


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