遠来のお客様 フルオーダーメイドを求めて

オーダースーツを購入する。イージーオーダーやパターンオーダーが一般的にオーダーメイドだと思われています。

 

本来のオーダーメイド(注文服・誂え)とはテーラー(Tailor : 男子服の仕立て屋)がビスポーク(bespoke)お客様と話し合ってスーツ(suit : 背広)を創ることです。

 

ビスポーク(besupoke)はbe-spokenの過去形で「話し合う」。

お客様と職人(テーラー)が話し合って創る完全注文服です。

 

ビスポークスーツは個々のお客様の身体を観察しながら採寸をし、型紙をおこし、裁断します。

それを仮縫いすることによって、より身体にフィッタしてお客様のこだわりに応えられるクオリティ高いスーツを創られたものをいいます。

ここでは、イージーオーダーやパターンオーダーとは似て非なるものとしてフルオーダーメイドとさせていただきます。

 

自分の求める理想のスタイルで快適に過ごせる、完成されたスーツをご提供できるように日々努力をしております。

 

フルオーダーメイドを求めて

ビスポークスーツを求めて、遠方からお客様がご来店いただいています。

 


IMG_3674.jpg【新潟市から飛行機で H・T 様】

初めてお会いしたのは1993年6月27日でした。

丸善大阪心斎橋店で「オーダーメイド承り会」の会場へ偶然立ち寄られ、お好みの生地でジャケットをご注文いただきました。

当時H・T様は徳島市の大学で教鞭をとっておられ、偶々大阪に出張されて丸善に立ち寄られたようです。

ですから、仮縫いは徳島市のご自宅へお伺いすることになりました。

 

183センチB寸105W96H107センチの大柄の方で、「カッターシャツの胸ポケットには常に手帳を入れるのでどうしても胸のところ(ラペル)が浮き上がるので、なんとかならんか?」とお悩みでした。

そこで、ゴージカットとBラインにマニプレーションを施し、ゴージカットも左を少し大きく付けました。

結果、大きな身体もすっぽりと納まり、カッターシャツの胸ポケットに手帳を入れてもラペルの浮き上がるのもなくなりました。大変喜んでいただきました。

 

H・T様はその後、徳島の大学を定年退職されたのちも、東京理科大学、新潟市の大学の学長を務められました。学長になられたときには学長の必須アイテムのモーニングコートを新調されました。

 

その間、今日まで(2021年)1年に1~3着約40着あまりご注文いただきました。

京都や大阪に出張の折に注文や仮縫いに立ち寄られたり、仮縫いだけに東京にお伺いしたりその都度いろいろなパターンでお付き合いさせていただいております。

新潟に行かれてからは、ご注文は生地見本を送り、仮縫いは出張に合わせてご来店、納品はすべて徳島のご自宅へご送付と言うパターンが多いです。

 

H・T様は現在84歳で現役で頑張っておられます。

これからもお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

 


 

松林氏300.jpg【岡山からH・M 様】

クラシック観賞がご趣味で京都で開催されるコンサートの会員になられ、その都度京都にご来京と伺ってます。

 

コンサートの開催日に合わせて、ご注文。

仮縫いも開催日の午前または終了後といった具合ですべてクラシックコンサートの開催日にご来店いただいています。

 

洋服に関しても、特に生地に造詣が深く、メーカーは基より生地の種類、糸の撚りまで我々プロも舌を巻くほど博識な方です。

デザインにもこだわり、いろいろ教えられています。

 

従って、縫製には念には念を入れて気を配りビスポークの最たるものものです。


 

ハリスツイード100.jpg【山口県防府からT・K様】

7年ほど前にオーダーメイドの承り会の展示会をホテル(京都ハートンホテル)で開催していました。

お得意様にはDM案内状のご送付、インターネットのホームページには開催の案内をアップしています。

 

その初日の開場とほぼ同時に「ホームページを見た。ぜひ、ハリスツイードのジャケットを作ってくれ」と全く初めてお目の掛かる方が来られました。

 

以前から、ホームページを見たからとお問い合わせがあり、何度かお話をさせていただいた上で洋服は創ったことは数多くありましたが、いきなり展示会にお見えになりご注文をいただいたのは初めてです。

 

遠く、山口県防府市で代々続く石材加工のお仕事をされて、体つきは上半身が特に頑丈に大きな方です。

「既製品では中々思うように身体に合ったものがない。若い頃に作ったジャケットも体型が変わってきて着にくくなったので、何処かに身体に合った、着心地の良い服を創ってくれる、洋服やさんが居ないかなとインターネットで検索していた。」

その中で、いろいろな体型の服を創っている、ハンドメイドにこだわっているテーラーとして私どもを選んでいただいた次第です。

開場に展示しているハリスツイードの生地のほか、パンチ見本の中からお気に行った柄を選んでいただき採寸をしました。
 

上部厚み体

肩幅のガッチリした体格で、お仕事柄腕周りも大きく、肩幅、胸周りの割にはウエストは細く、理想的な筋肉質の体格です。


既製品では肩幅で合わせれば、お腹周りがダブダブ・・・
お腹周りで合わせば窮屈・・・
まずひと回り以上大きい目の者を選ばなければならないでしょう。

このような体型は「上部厚身体」と言って、胸のところにゴージカットを入れて胸周りにゆとりを作ります。
ハンドメイドテーラーならではマニプレーションを施す技です。
 

仮縫い

2週間後、防府市にお伺いさせていただきました。片道約4時間の小旅行です。

防府の駅からご自宅まで送迎をいただきました。

出来上がりはご送付させていただき、お礼のご連絡をいただきました。

 


 

【東京の岸ユキ様】 トンビコートをご注文いただきました。

【東京のY・N様】 角袖のお仕立てをいたしました。

【愛知県春日井市のy・O様】角袖のご注文をいただきました。

そのほか、福井県、富山県岐阜県愛知県長野県、静岡県、山梨県、東京都、埼玉県、千葉県、広島県、和歌山県・・・近畿一円(大阪府、兵庫県、滋賀県、奈良県)にお伺いしています。

 

 

 

 


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