車いすで、入学式に晴着を着た様子が最高でした。大阪府T市のY様

入学式に晴着を着た様子が最高でした。
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障がいを持っている双子の姉妹です。
二人とも歩行が困難で電動車いすを利用しています。
無事高校を卒業することになり、二人とも大学(短大)に進学することが出来ました。

二人は障がいの程度には若干の差はありますが、文字を書くことや食事は出来ても衣類の着脱には介助(私、母)が必要で、いつもは大きい目の衣類を着ています。

身体のサイズは7号ぐらいですが、13号ないし15号を着なければ腕をスムースに通すことが出来ません。
パンツ(スラックス)も少し大きい目を私が、よいっしょ!と穿かしています。

 

この春、二人は大学に入学することが出来ました。

障がいを持っている娘が、入学式に着て行くための身体に合ったスーツを作ってくるところを探していました。

その入学式の晴れの日には、ぜひ身体に合ったオシャレなスーツを着せてやりたいといろいろネットなどの探していましたところ、田中さんのホームページに障がい者のスーツを作っておられることを知りました。

早速、メールをしましたところ、早速田中さんからお返事をいただき、快くお引き受けいただきました。
数日後、数多くのスーツ地とパターン見本を持ってこられました。

 

二人は目を輝かせて、思いおもいの生地を選んでいました。
「私はこの柄が気に入った。あんたはどれ!」「それよりこっちが似合うのと違う!」「お母さんどれが良いと思う!」など楽しそうに生地を選んでいる姿は幸福の満ちていました。

それぞれ、気に入った生地選びが終わったので、採寸に掛かられました。

二人とも立つことが出来ませんので、寝た状態で総丈、袖丈、ズボン丈、股下を採寸。
椅子に座った状態で肩幅、胸周り、ウエスト、ヒップ周り、座高を採寸。

デザインもまず入学式。その後にも少し改まったところにも着られるように、テーラーカラーでオーソドックスなスタイルのパンツスーツに決まりました。

 

仮縫い

洵子さん.jpg2週間ほどして約束の日に仮縫いに来られました。
いままでは、既製品のそれも自分のサイズよりかなり大きいサイズの物を着ていましたが、今日は自分のために、自分の身体のサイズに合ったスーツの仮縫いです。

もう、胸はドキドキです。
 

白い仮縫用の糸で縫ったパンツを穿きました。
そして、車いすに座りました。

その状態で、無理なく座っていられるように、背中が覗かないように、後ろ丈が長くしてありました。

仮縫いでは、座った(車椅子)状態での股下、股上、背中の覗き加減やヒップの位置などをチェック。
 

上衣は車いすの座席の裾が引っかからないように短く、それに合わせてVゾーンも少し小さくバランスの良い上衣です。

肩幅も身体に合わせてありました。
そこで、着脱を容易にするための工夫として、背中の縫い目を開けられるようにと「ファスナー」を取り付け、それを開閉することによって背中が大きく開けられ、バンザイの姿勢で袖に手を通し、肩に落ち着かせてからファスナーを下すと身体にフィットしました。


仮縫いでは、上着丈の確認、着脱時のアームホールの大きさなどをピンを打ったり、糸をほどいて内側を見ておられました。

今回の仮縫いでチェックしたところを再度補正をされ、再び仮縫いをしてくれるそうです。

数日後、補正された仮縫いを試着しました。
仮縫い用の白い糸で縫っていなければ、そのまま着て行けるぐらい身体にフィットしたスーツでした。



 

1二人揃って - コピー (2).jpg 2二人揃って - コピー.jpg

出来上がりました

それから、3週間余り経って出来上がったと連絡をいただきました。
 

約束の日、田中さんはハンガーに掛かった私たちのスーツ2着を持って来られました。

車椅子に座っていても違和感のない上着丈、Vゾーン。

着脱しやすいように、背縫い線にはファスナーで開閉でいるようにしてあり、腕も動かし易くアームホールも大きく、何より肩幅が身体にフィットしていました。

指先が少し不自由ですので、前のボタンもマグネットで止められるようになっていました。

パンツも穿きやすいように前ファスナーを股の奥まで長くしていました。

後ろ丈も座った状態でヒップが突っ張らないように長く、脇からヒップの高いところに向かってダーツが入っていました。

それに、日々私がパンツを穿かせやすいようにと、脇のところに大きく太いループが取り付けてあり、よいしょ!と持ち上げやすようにと気遣いが嬉しかったです。

私たちの喜びは言葉で表せません。

今まで、着ることのできなかった、自分の身体に合ったスーツを着ることが出来ました。
それも、本人だけでなく介助のことを考えていただいて、田中さんにお願いしてよかったと思っています。

 

湯面 019.jpg

残布で帽子が出来るようでしたので、さっそくお願いしました。
 

今後もほかのお店で買った衣類などもリフォームしていただけるとのことでした。

次回、いつオーダーが出来るかわかりませんが、今後ともお付き合いください。

 

 


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