メンズスーツ 良い生地の選び方(Super表示)

オーダーでは「SUPER◎‘S」の表示を重視している傾向があります。

スーツを買い求めるとき、何を基準にされますか?

1フィンテックス縞.jpgまずはプライスでしょう!

物(スーツ)を求めることは、安価に越したことは当たり前のことです。しかし、安い、悪いでは意味がありません。

では、高額だからから良いかというと、必ずしも、そうでない場合もあります。

しかし、正常な仕入れ原価に基づいた上で付けられたプライスは、良いものは高額になることは確かです。

 

 

生地の品質を選ぶのに、何を基準にしますか?
メーカー、素材、色柄、ブランド

またはSUPER ◎‘Sの表示ですか?

スーツを購入する際、その思い入れや基準は様々です。最近、既製品でも、特にオーダーでは「SUPER◎‘S」の表示を重視している傾向があるようです。

売り場の店員などから、「この生地は「SUPER100’S」だから、軽くて柔らかいですよ」と言われたことはありませんか?

 

SUPER表示(毛番手)

チャンピオン.jpg

 IWTO(国際羊毛機構)が使用羊毛(獣毛)の繊度によって定義をまとめ、         ザ・ウールマークカンパニーが管理・運用を一任されています。
現在、スーパー(SUPER)表示はIWTOで統一されています。
 

 

☆繊度とは繊維(原毛)の太さをミクロン(μ)で表します。
Super100’sは原毛1キログラムを100キロ12メートルの長さの糸を作ることが出来るという意味で、「Super100’s」や「Super120’s」で示された数字は羊毛番手(毛番手)という指標です。
数字が大きくなればなるほど細い原毛の糸(繊細な高品質)が出来るとされています。

☆使用羊毛の平均繊度(単位=μ ) (20μ以上はSUPER表示に該当しない)
Super 80' S = 19.5 μ Siper 90'S = 19.0μ  Super100'S = 18.5μ
Super110's =18.0μ  Super120'S = 17.5μ  Super130'S = 17.0μ 
Super140'S = 16.5μ μ Super150'S = 16.0μ  Super160'S = 15.5μ 
Super170'S = 15.0μ  Super180'S = 14.5μ Super190'S = 14.0μ  
Super200'S = 13.5μ  μμμ Super 210'S = 13.0μ   Super220'S = 12.5μ
Suoer230'S = 12.0μ Super 240'S = 11.5μ Super2507S =11.5μ

☆獣毛(羊毛、カシミヤ、ラクダなど)あるいは,シルクとの混紡織物にのみ認められています。

 

しかし、ここで注意しなければならないことは、Super100’sと表示がしてあると言って、その生地全部に、Super100’sの原毛の糸が使っているとは限らないのです。

※ちなみに、Super表示は、1%でもSuper100’sの素材が入っていればSuper100’sを表示しても良いのです。

例えば、無名のインポートブランドには、Super'sの糸の割合を少なく、残りをそれなりの糸の本数を減らし、総量を230~260g/mに打ち込みを甘く織りあげ、軽い生地ですよ・・・!時々このような粗悪な素材を、使用しているものもありますから、信用のおける業者から求めてください。
 

Super表示は、あくまで原毛を、この長さまで引くことが出来るという「理論上」のことで、実際は、これをクリンプ(縮れ)によって、50%~70%に縮めて糸を紡いだものを糸の太さで「糸番手」として表します。

数字が高いほど細くなり、きめ細やかで肌触りも滑らかな高級品になります。
 

業界ではSuper表示もさることながら、「糸番手」「打ち込み本数(目付け)」「重量」も評価します。

 

目付け:織り密度(打ち込み本数)or重量

1フィンテックスパンチ3_0003 (4) - コピー.jpg目付けは、生地の幅150×長さ100センチの中で織られている縦糸と横糸で織った糸の本数です。

当然、多ければ多いほどしっかりとした、良い生地になりますが、しっかりしすぎて固くなりやすいので、一概に本数が多いほど良いとは限りません。如何に細い糸を使用しているかと言うことです。


一般的には1メートルあたりのグラム数で表しています
Super120’s 300g/m表示の生地も目付け(重量)が多いほど、糸をたくさん使っているということです。

 


「FINTEX OF LONDON」のハンドステッチ風の「ロゴ」が

1.5cm間隔で縦にストライプ柄にデコレートされています。

1フィンテックスパンチ3_0001 (4) - コピー.jpg

1フィンテックスマーク.jpgSuper150  270/290g/m

16.0ミクロンの原毛を使い、1メートル当たり270~290グラムに織り込んでいるということは、上記のFX87041の生地より、1.5ミクロンも細い糸を使用してるのに、生地の重量はメートル当たり10グラムしか変わりません。

それは、この生地が如何にSuper150の細い糸を多く使用しているということ

※ちなみに、某百貨店ではお仕立上り 835,000円で展示されていました。

 

原毛の太いものでも、甘く織れば柔らかく感じることがあります。

カシミヤなどがこの例です。
カシミヤは軽い!と言う観念がありますが、織を甘くすれば軽くなります。
カシミヤでも目付けの多い、重い生地ほど高級品になります。

※打ち込み本数は一般には発表していないことがありますが、メーカーに問い合わせれば教えてくれます。
 

良い生地の見分け方

1、指先で生地をつかんでください。

しっとりとした「ぬめり感」「ボリューム感」柔らかな滑らかさが感じられます。
良質の原毛のソフトさ、弾力性を触感で味わってください。
  
ガサガサとした固い触感は番手の太い生地か古い生地に多いです。

2、生地をつかんでネジってください。(お店の方に断ってくださいね)

打ち込みのしっかりした生地はコシがあります。
柔軟性と反発力でしなやかに曲がり、穏やかに戻りシワの回復力が優れています。
コシのある良い素材を使った服は一晩ハンガーに掛けておくだけでシワは解消されます。

ペラペラした柔らかい生地は軽いでしょうが、シワの回復力は劣ることが多いです。(打ち込みが甘い)

ポリエステル混紡は軽くて、シワになりにく特徴がある反面、通気性には今一で、時にはむっとした肌触りを感じることがあります。静電子起き、埃が付きやすいことがあります。

 

 


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