クレームを適切に対処したことから、お得意様になっていただきました。

1995年頃だったと記憶していますが、丸善大阪心斎橋店でオーダーメイドスーツの展示会を催していた時のことでした。
丸善にて.jpg

お客様からのクレーム

少し大柄の中年の男性が、女子店員を相手にスーツのことで何かクレームのようなことを言っているようでした。
女子店員は一生懸命説明をしているのですが、その男性は納得できない様子でなおも追求しています。

困り果てたその店員は、展示会場にスーツなどのオーダー受注をしていました私の所へ助けを求めに来ました。

お聞きしましたところ

「最近この売場(洋品売り場)で買ったスーツ(既製品)が着にくい! 確かに買うときには試着して、サイズ的には合っているはずなのに着ているうちに衿が後ろに行くようで、 着物の抜き衿状態のなる。」 「どうしてなのか?スーツの仕立が悪いのか?」 「今までのはこれほどではなかった。」 「ここに持ってきているから説明してくれ」


私は、そのお客様にまず、問題のスーツを着ていただき体型観察をいたしました。
そして、改めてお身体の採寸をしました。

鳩型メジャー(RGB)(noise_scale)(Level1)(width 250).jpg1鳩胸出尻体型人形.jpg

鳩胸体型

このとき、鳩胸体型かな!
っと、鳩型メジャーなどを使って測ったところ、やはり胸周りの厚い鳩胸体型でした。

胸が厚いため、ラペルが浮き、衿が後ろに抜け、前裾が重なり拝んだ状態になり、ベンツが開いていました。

よくお聞きすると、それまでは一周り大きな服を求められておられたようで、ラペルの浮きや抜き衿には気付かなかったようです。

そして、お客様の体型を丁寧にご説明して、「今後はそれを意識してお洋服をお求め下さい」と申し上げました。

 

スーツのオーダー

そのお客様(奈良県天理市のI様)は大いに納得され、さっそく展示してある商品(生地)の中からお好みの色柄を選ばれて、スーツをオーダーしていただきました。

11鳩胸出尻マニプレーション.jpg再度、細部に亘って採寸をし、鳩胸出尻を確認。
そのことを念頭において、ゴージカットをしてマニプレーション(manipulation:巧みな扱い)を施して裁断をしました。

 

後日お約束の日に、ご自宅(天理市二階堂)へ仮縫いにお伺いさせていただきました。
ラペルの浮きも納まり、抜き衿もなく、ベンツも開いていませんでした。

ズボンにも、出尻のマニプレーションを施し、ダーツを少し多く取ることによって尻の膨らみを(ゆとり)出しました。

ご指定の日時に出来上がったスーツをお届けし、着用していただきました。
「楽だ!袖がスッと通せられる。胸のあたりが落ち着いている。ズボンも履き心地が良い。」とお褒めのお言葉をいただきました。

それ以来、お気にいっていただき、スーツやジャケットのご注文をいただくだけでなく、お手持ちの服のリフォームも承っています。
また、ご家族やお友達にもご紹介をいただき、それ以来、奈良県にもたびたびお伺いしています。

 

 


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