初めての車椅子スーツ

私が、初めて車いすを使用している方のスーツを創った時のことをお話しいたします。

車椅子スーツを制作にあたって

2002年、ホームページを立ち上げるにあたって、オーダーメイドのテーラーとして何が出来るかを考えたました。
国内に多くの同業者のある中で、それなりの特徴をアピールしなければ、ユーザーには検索されません。

車椅子スーツ.jpg私どもでは、創業以来、フルハンドメイド(仮縫い付きオーダーメイド)にこだわってまいりました。ひとの身体は、左右対称ではない。身体に障害のある方もない方も、その差が大きいか少ないかの差であるをモットーに、着やすく、きれいな服創りをコンセプトにしてきました。

 

そこで思ったのが、仮縫い付きの本格派フルハンドメイドにしか出来ないことは何か?

私どものお客様の中には、手足の不自由な方が何人かいらっしゃいます。父の頃よりその方々のスーツも数多く創ってまいりました。

大阪のお客様で小児麻痺に罹り、右手が全く使えない状態で、スーツの肩幅や胸回り、袖周り、袖の長さなども、左右極端に違えて創っていることを思い出しました。
そしてそのことを参考に経験を生かして、障がい者(車いすのスーツ)の方の服創りを本格的に始めることにいたしました。

試作品を持って!

図書館など、いろいろ資料を取り寄せ、身体の動きなどを想像して、製図をし、

私の寸法で、試着品を作成しホームページに発表しました。

車椅子ノーフォーク1 - コピー.jpgそれから、しばらくして東京のO様から

「交通事故で脊椎損傷をし、車いす生活をしてるが、リハビリをした甲斐があって、この度て就職することになりました。そこで車いすに乗ったままで着られるスーツを創ってください。」と言う、メールをいただきました。

早速、東京まで試着品を持って採寸にお伺いしました。

 

試着品は、車いすに常時座っているので裾が車輪に引っかからないようにと「上着丈を短く、腕が動かしやすくと、背中にヨークを付けたノーフォーク仕立て」にしました。

車いすユーザーのスーツ

ところが、お客様のご要望は「上着丈の短いのはありがたいが、ノーフォークのようなわざとらしいのはいらない。普通の上着が欲しい」とのことでした。

私の思い上がり、私の浅知恵を恥じました。目から鱗が落ちたようなショックを受けました。
それからは、お客様と同じ目線で、お客様のご要望に、私の培ってきた技術で、お応えできるようにしています。

障がいの程度は千差万別

押野氏上着.jpg障がいの程度は千差万別です。ご要望も様々です。
着易く、着せ易く、かっこよい服をご一緒に考えてさせていただいております。

 

結果、この東京のO様の場合、

上着丈は短く。袖も車輪に当たらないように少し短く。
前屈みで座っていますので、胸幅を狭く、背幅を広く、腕が動かし易くするために細腹(脇幅)を広く、アームホールも大きくしました。

1車いすパンツ.jpgスラックスは背中が覗かないように後ろ丈を長くしました。

ファスナー.jpg手にも少し障害があるので、ファスナーの開閉がスムースに出来るようにと、ファスナーのスライダーを掴み易く、引手穴にストラップを付けました。

そのために、スライダーは穴が大きく、それに合うムシ(エレメント)のファスナーをファスナーメーカーのYKKに特注しました。

その後、東京ののO様から「元気に勤めをしています。スーツも着やすいので喜んでいます。」とお便りをいただきました。


※ちなみに、大阪のT様とはリクルートスーツを創って以来、2・3年に1着のペースでご注文をいただいております。

その後、多くの障がい者、車いすユーザーの方から、お喜びのお便りを頂いております。

 

 


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